深夜と早朝の境目

2006年9月20日
先日のお話


その日、僕はあまりの眠気に耐え切れず入浴前に仮眠をとった。
そのまま風呂に入って寝てしまい、2時間も3時間もお湯に浸かって全身の皮膚がこそげ落ちるくらいふやけるのは耐えがたかったし。
24:00を少し回ったくらいの時間だった。

地震に敏感な人は前兆である地鳴りや僅かな余震で目が覚めるというが、僕は似たような感覚で目を覚ました。
回りは真っ暗だった。携帯電話で時計を見る。午前3:00少し前。
半覚醒状態であったが、明確な違和感を覚えた。

僕は大抵パソコンの電源を切らない。(あまり良くない事だって事は分かってる。色々な意味で)
加えて、部屋には小型の冷蔵庫がある。
これらは常に電動ファンのモーター音を奏でていて、いつも僕はその音を気にすることなく寝ている。
それらの音が......しない。

照明を点けようと紐を引っ張るが反応無し。
ブレーカーを見に行くも落ちた様子は無し。
台所の電化製品も見てみるが全て沈黙。
どう考えても、停電だった。

すぐに復旧するだろうと思い、自室に戻り携帯電話を弄くっていたが10分経とうと20分経とうと30分を過ぎようという頃になっても、全ての電化製品は沈黙を保ったままだった。
台風の影響かとも思ってみたが、そもそも外は曇ってはいるものの雨も風も無い。
色々思案しているうち、ちょっとした好奇心が湧いた。

町を見に行ってみよう。
灯らない信号。置物と化した自動販売機。真っ暗なローソン。
そんなちょっとした非日常を垣間見てみたい。
僕はちょっとワクワクしながら車に乗ってキーを捻った。

出発して十数秒。とある交差点。
目の前には煌々と輝く街路灯。あれ?復旧した?
振り向く。後ろにも街路灯......明かりが点いていない。
??
更に進んでみる。
普通に信号待ちをしたし、ジュースも売っていたし、ローソンは普通だった(と思う)。

そんな限定された地域のみの停電だったのかと思い引き返してみた。
いつもと変わりない道。変わりない家の前。
電気は、完全に復旧していた。
まるで夢でも見ていたかのように、引き返す道では全ての街路灯が灯り、家では家電が稼動していた。


そんな、不思議でもなんでも無い話。
オチがあるとすれば、何時も僕はタイミングが悪いってことぐらい。

...『死んだ町』、見てみたかったなぁ。

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